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我輩は影のオーナーである。名を「さちこ」という。
普段は地方都市にある本社社長室の座布団型デスクの上で 瞑想している。


時折、店の方から「視察に来い」との要請がある。面倒くさいことこの上ないが、従業員から献上されたホッケに免じて、行ってやることにしよう。

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2016年11月

2016年11月26日 (土)

今、自由が丘に感謝する ~従業員、財布を落とす~

都内屈指、いや日本屈指のおしゃれタウン、自由が丘に店を構えて30年。

石を投げればスイーツショップかヘアサロンかおしゃれ系専門店にあたるような
おしゃれな環境で日々立ち働いているにも関わらず、
我が店の従業員はちっとも洗練される気配がない。

この世に生れ落ちたその瞬間から知性と美貌と才覚を兼ね備えていた私とは大違いだ。

おい従業員よ、この自由が丘で、そして私の下で働くものとして、
もっと知性と品格を養ってはどうだ。
そんなにも頓馬なままだと、いつか「自由が丘住人の資格なし」なんて
言われて追放されてしまうぞと、
ちょっときつめの冗談を言い放ったその直後だった。


従業員が財布を落とした。
しかもおろしたばかりの現金数万円入り(我が店にとっては大金である)、
キャッシュカード、クレジットカード、免許証保険証と個人情報も全部入りの状態でだ。

なんと愚かな…! 

従業員のあまりの間抜けさに、私は肉球で顔を覆うしかなかった。
人間の世界で命にも相当する金と個人情報を一度に紛失するとは、
まったく愚かにもほどがある!
そんなことでは自由が丘の街からはじき出されてもおかしくはないぞ!

そう怒鳴ってやろうかとも思ったが、
数万円を一度に失い、カード類再発行のめんどくささにのたうち回る従業員に
追い打ちをかけてやるのは流石に気の毒なのでやめておいた。


だが翌日、事態は大きく動いた。
従業員が朝一番に碑文谷警察に電話してみると、財布は無事届けられていた。
カード類も現金もすべてまったく手つかずの状態で。
財布を取りにいったら「お礼もとくにはいらない」とのことだ。

神よ……!
私は天を仰ぎ、そして今までの言動を心から悔いた。
愚かな従業員がこの上品な街に似合わないなどと思った私が愚かであった。
むしろ自由が丘の方々が皆上品だからこそ、
この頓馬で間抜けな従業員が30年も平穏無事に暮らしてこられたのだ。
もう少し生き馬の目を抜くような街だったら従業員はとっくに粉微塵だ。
私は心から反省した。

この自由が丘というおしゃれで、上品で、そして治安と善意に満ち満ちた町で
暮らせる喜びを胸に、今日も私と従業員は生きている。

*****
なお、従業員が友人に財布の顛末を話したところ、
「自由が丘マダムだったら’あらこれだけしか入っていないなんて…’
なんて言ってお札を増やしてくれそうだよね」と言われたとのこと。

「そういえばそうだ!あーまた今度もっと素敵なマダムに見つかるような場所に
お財布おとしておこうかな?」

なんて世迷い事を従業員がつぶやいていた。さすがに正義の猫パンチをかましておいた。

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こんな従業員ではあるが、自由が丘住民の皆さまはこれまで通り
上品かつ深い懐で見守っていただきたい。

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