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我輩は影のオーナーである。名を「さちこ」という。
普段は地方都市にある本社社長室の座布団型デスクの上で 瞑想している。


時折、店の方から「視察に来い」との要請がある。面倒くさいことこの上ないが、従業員から献上されたホッケに免じて、行ってやることにしよう。

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2013年5月

2013年5月 6日 (月)

従業員、おからスイーツの落とし穴にはまる

春の陽気にうかれて買い物に精を出していた従業員が、

今度は別の楽しみを見出したようだ。

 

そう、お菓子作りだ。

 

とはいえ普段から適当で大雑把な従業員のこと。

オーブンで焼くべきケーキをフライパンでどうにかするという手の抜きようだ。

レパートリーはチョコケーキにスコーンにフィナンシェ、

いざとなったら気合でプリンも蒸すらしい。

 

それにしても肥えそうなものばかり作って…。

前から体重の増加を憂いていたのはどこのどいつだ。

もう少しヘルシーなものに着手しようとは思わないのか。

そう檄をとばしたのが運のつきだった。


その数日後、従業員が持参してきたのは何やら茶色いもこもことした物体。

甘いにおいは漂ってくるが、正直とてもおいしそうには見えない。


「おから100%のココアケーキ作ってきました。ヘルシーなんでみんなで食べましょう」

そういった従業員の目は、少しも笑っていなかった。

 

なんでも、製菓業界には「小麦粉やバターの代わりにおからを使ってカロリーダウン!」と

いった裏ワザがあるらしい。

だったら全部おからにすればいいじゃん、という思いつきでつくったらしい。

そこでよその方が丹精込めて作ったレシピを調べればいいものを、

自分で適当に練って混ぜてフライパンに叩き込んで横着したら

何とも形容しがたい謎の物体ができたとのこと。

せっかくだからみんなで厄介払い…いや、おすそ分けということだそうだ。

こういう余計なものばかり分かち合おうとするのは勘弁してほしい。

 

さっそく勇気ある従業員が一口。噛んだ印象は間違いなくおからで、

見た目通りもさもさとした繊維質を感じる口当たり。安っぽいチョコの味。

(これは従業員が材料をケチったせいだ)

そして時折じゅっとしみだすおからの香り。おいしいとは口が裂けてもいえない代物だった。

とりあえずこんな代物を作り出した従業員は「私の正義の猫キック連打」の罰を与えておいた。

 

 

 

勘違いしないでいただきたい。

私は決しておからを攻めているわけではない。これは明らかに従業員の采配ミスだ。

野菜やこんにゃくと一緒にさっと煮含めたおからは常連には評判のお通しだし、

プロが手掛けたおからスイーツは驚くほどおいしいのだ。それは十分承知している。

 

何が一番悪いかというと、おからが即小麦粉の代わりになると考えた従業員が

とにかく安易すぎるのだ。

なぜ最近になって突然米粉が騒がれているか考えてみるがいい。

小麦粉の代用になりそうな貴重な食材だからだ。

 

おからですべてがうまくいくなら、米粉なんぞが幅を利かせる前に

おからが世間を席巻し尽くしているに決まっているではないか。

 

そして昨今の自給率の低下、農家を取り巻く諸問題、

そしてTPPのことなども熱く訴えようかと思ったが、取り急ぎこのあたりで筆をおかせていただこう。

今しがたから従業員が私を呼んでいるのだ。

「オーナー、ほっけの切れ端余っているけどいりませんか?」と。

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ああ、もうおからのことなどどうでもいい。

みんないざとなったら魚を食べればいいのである。

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