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我輩は影のオーナーである。名を「さちこ」という。
普段は地方都市にある本社社長室の座布団型デスクの上で 瞑想している。


時折、店の方から「視察に来い」との要請がある。面倒くさいことこの上ないが、従業員から献上されたホッケに免じて、行ってやることにしよう。

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2011年10月

2011年10月23日 (日)

マジョリカ 下剋上の危機

常連の皆様はお気づきだろうか。

我が店の入り口、従業員が「自由が丘観測所」と呼ぶ温度計の横に、
マスコットが置かれはじめたのを。


事の発端は8月の中頃。人通りも絶え、我が店もそろそろ店じまいかといった時間であった。


薄暗いコンクリートの上に落ちていたのは、何とも場違いなパステルピンクのキティちゃん。しかもうさ耳。これの売りは猫なのかウサギなのかどっちだ。


わざわざ我が店の前に捨てたとも思えないので、
とりあえずしばらく店の看板にひっかけて様子を見ることにした。
落とした人が通りかかって持っていってくれたら、という魂胆である。


ところが、看板にひっかけさらし者にして一週間。
そして二週間経っても三週間経っても、誰も拾っていきやしない。
これは一体どういうことだ。やはり彼女は捨てられていたのだろうか。


それなら我が店に置いてやってもいいだろう。
幸い、手のひらサイズのぬいぐるみ一つ置けぬほど、私の心も狭くはない。
この時まではそう思っていた。


事情が変わったのは、9月末の台風が過ぎてから。
流石にあの猛烈な風雨にさらすのは気の毒だからと、今いる温度計の横に避難させたのがそもそもの間違いであった。


まるで温度計を守るかのように前を見つめる彼女に従業員がご満悦。
「なんかかわいい」「このままずっとここに置いておこうか」と。

そして、私が従業員にほっけを所望したところ(オーナーとして当然の権利である)、従業員はこうもいったのだ。

「全くオーナーは食い意地がはっている。これならキティちゃんのほうがよっぽどかわいげがある」と

何ということだ。路上に放置された身の上を憐れみ、置いてやろうと思ったら、まさか私の地位を狙っているとは。

こうして持ち前の愛らしさで従業員を陥落するのも、きっと下剋上への下準備だ。そうに違いない。

もし、このブログを見た方で、自由が丘のとある界隈でキティちゃんのぬいぐるみを落とした方がいたら、是非引き取りに来てほしい。


このままでは私のオーナーの地位が危ないのだ。
いくら私が知的な美に満ちているとはいえ、相手は世界一有名な猫だ。
互角の勝負になるだろう。私も深い痛手を負うのは避けられまい。


そうなる前に落とし主に出てきていただきたいのだ。
来ていただいた暁には、私が全身全霊をもってもてなす所存である。

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