プロフィール

フォトアルバム
スタッフ

我輩は影のオーナーである。名を「さちこ」という。
普段は地方都市にある本社社長室の座布団型デスクの上で 瞑想している。


時折、店の方から「視察に来い」との要請がある。面倒くさいことこの上ないが、従業員から献上されたホッケに免じて、行ってやることにしよう。

最近のトラックバック

もっとお店のブログを見る

« 2011年5月 | メイン | 2011年7月 »

2011年6月

2011年6月25日 (土)

29年目の決意

梅雨とは名ばかりで、強い日差しと猛暑が続く昨今。
鬱陶しい季節ではあるが、お客様はいかがお過ごしだろうか。

我が店は相変わらず、私は日々思索にふけり、従業員は相変わらず頓馬である。


さて、この6月、我が店はとうとう29年目を迎えた。


移り変わりの激しい自由が丘の街でよくぞここまで続いたものだ。
我が店と同じ年に生まれた子供は、成人を通り越してもうアラサー、三十路一歩手前である。そう考えるとつくづくとすごいことだ。


これも私の手腕のたまもの、そして何よりこの店と頓馬な従業員を見守ってくれたお客様のおかげである。あらためてお礼をいいたい。


ついでに、たまには従業員も褒めてやろうか。
多少間抜けとはいえ、ずっとこの店を切り盛りしてきたのは従業員だ。
それに、あらためて頭を下げる私を見て、従業員も日頃忘れがちなお客様への感謝、ついでに私への敬意を思い出してくれるかもしれない。


「29年も続いた訳ですか?それは私達が貧乏に強いからですよ!多少収入が心もとなくてもどんとこいですよ!」

「オーナーの功績?オーナーは9年前からしかいないじゃないですか~!やっぱり私達の接客が愛されているんですね!オーナーももっと感謝してくれていいんですよ~」


……まったく、なんという暴言であろう。
確かに私がオーナーに就任するまでの長い間、この頓馬な従業員だけで店を続けてきたのは事実である。


だがひとこと言わせてもらおう。
私が来る前は一体どんな店だったのか、そんなもの、私が訪れた当初の惨状を見ればすぐわかる。
私の寝どこはタオルを一枚ひいただけ。食事も簡素な市販品、たまの贅沢に差し出されるのは刺身ではなくかまぼこ(しかも板にくっついたやつだ)。

この私に対してこの扱いとは、これでは今までお客様がどれほど苦渋を舐めていたか容易に想像できる。

私は合点した。この長きにわたる店の営業の礎には、間抜けな従業員たちを見捨てずにいてくれたお客様の温かい心があると。

これでは『お客様に愛されて28年』
ではなく
『お客様に見捨てられずに28年』
と言うほかない。


これからも、従業員をよりいっそう厳しく教育し、お客様の満足に貢献していく所存である。これからもこの店に暖かいまなざしとごひいきのほど、重ねてお願いしたい。



*****
なお、29年目の節目だからと言って、何か特別なイベントなどを開催するわけではない。

そんなことをいったら、浮かれ好きの従業員のこと、年がら年じゅう祝いっぱなしになってしまう。この格調高い私の店として、それは避けたいところなのだ。


ただ、この節目にあわせてというわけではないが、とうとうソファー席以外の席にも背もたれがついた。29年目にして初の出来事である。


以前の椅子を知る皆さま方、新しい椅子の座り心地をぜひ試しにきてはいかがだろうか。

マジョリカ のサービス一覧

マジョリカ