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我輩は影のオーナーである。名を「さちこ」という。
普段は地方都市にある本社社長室の座布団型デスクの上で 瞑想している。


時折、店の方から「視察に来い」との要請がある。面倒くさいことこの上ないが、従業員から献上されたホッケに免じて、行ってやることにしよう。

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2010年2月

2010年2月17日 (水)

遠く過ぎた節分に寄せて

ずいぶんと前の事になってしまったが、二月三日は節分の日。各寺などでも盛大に豆まきが催されたようだ。

ところが我が店では「雪だるま作りの疲れが出た」といって従業員が豆まきを拒否。いつも通りぐうたらしていた。全く頓馬な従業員め。


ただ、一人の従業員が「豆まきの代わりといってはなんですが…」と、きなこ菓子を買ってきて皆にふるまっていた。


香ばしいきなこに黒糖の優しい甘さ…というとずいぶん高級そうに聞こえるが、実際はそこらの商店に売っているような一袋いくらの安いものである。
従業員も言う通り、豆まきの代わりとしてはあまりにもささやかだ。今度節分の鬼に豆でも持って謝りに行くべきであろう。


そんな私の思いなど露知らず、従業員は突然、妙なクイズを出しはじめた。


「さて、このお菓子の名前は一体何でしょう!」

商品名の一部を絶妙に隠し、皆の前にパッケージを掲げる従業員。


はじめのうちは至極真面目に考えていた従業員たち。


だが、そのうち飽きてきたのだろう。途中から明らかにウケを狙い始め、しまいにはまるで出来の悪い大喜利のような様相を呈してきた。


「きなこの中のきなこ、他のきなこは一切認めない、ガチガチきなこ!」


「品質の不揃いは味と言い切れ!まちまちきなこ!」


「まあきなこ。平均的なきなこ。ぼちぼちきなこ!」


「制作会社の不満がこんにちは。ぐちぐちきなこ!」


「きなこ、黒糖、内容量…全てが当社比10%オフ!けちけちきなこ!」


「世界各国から一粒ずつ大豆を集めてきなこにしました…あちこちきなこ!」


「恐怖!きなことソーダのコラボレーション…バチバチきなこ!」

…その他下らない発言なら枚挙に暇がないのでこのくらいにしておこう。

クイズを出した従業員すら、最終的には「う~ん、座布団一枚!」などといっているのだから始末に終えない。


ちなみに正解は「むちむちきなこ」。
そのお菓子が本当にむちむちだったのかは、皆様のご想像に任せるとしよう。
興味のあるかたはぜひ食べてみてほしい。


2010年2月 3日 (水)

従業員の本気

先日の夜、従業員がはしゃぎ声をあげながら私の元にやってきた。


「オーナー、外見てみてください!雪降ってますよ!!」


従業員に無理矢理抱えられて外を見ると、窓の外には大粒の雪がばんばん吹き荒れ、向かいの電器屋や我が店の花壇も真っ白に染まっている。
それより何だこの寒さは。ひげまで縮み上がりそうだ。従業員は何故この寒さの中嬉しそうなのか。全く理解に苦しむ。


そして、夜の23時頃。雪のせいか人通りも絶え、客の入りも途絶えた頃だった。


「人通りが無くなったみたいだよ~」
突如、店番をしていた従業員の号令が響いた。室内なのに何故かコートにマフラーという出で立ちだ。

そしてその号令を待っていたかのように、休憩所から他の従業員も続々と出てきた。
皆やはりコートにマフラー、中には手袋まで着けているものもいる。一体いつの間に着替えたのか。その俊敏さをもっと他に活かせばいいのに。


完全防備の従業員たちは人通りの絶えた道に繰り出し、おもむろに積もった雪を丸めはじめた。
そして、従業員たちは一丸となり、その雪玉を少しずつ大きくしはじめた。

従業員たちの真摯な眼差しと、ほとばしる熱意。

ここまで真剣な従業員を、今までかつて見たことがあっただろうか。何故その情熱を仕事で燃やさない。


手袋なしで雪玉に挑む従業員あり。

チリトリで雪をかき集め、他の従業員から「情緒がない!」と罵られる従業員あり。
(当人曰く、「このやり方が物理学的に一番合理的」だそうだ。高等教育で学んだ物理もこんなところでしか生きないとは悲しいことである)


せっかく作った雪玉を運搬途中に落として粉微塵にする従業員あり(この従業員には高い皿は運ばせないようにしよう)。

手袋なしで雪玉を転がす従業員を見ながら「これが雪だるま式ってやつか…」とつぶやく従業員あり…。


我が店に勤務する全従業員が総力を結集し、作り上げたのがこれである。



興味なさそうに佇んでいた従業員も、最終的には隅のほうで手のひらサイズの雪だるまを量産しているのだから驚きである。


通りすがりの子供連れに「あ、雪だるま作ってる~」などと指を指されながらの制作時間30分。恥ずかしいことこの上ないと思うのだが、当の本人たちは大変満足そうにしていた。あまり突っ込まないことにしよう。


尚、その間私が何をしていたかというと、当然上質な毛皮にくるまって、室内で寒さから身を守っていた。この寒いのに外に出るなど愚の骨頂である。ましてや雪と戯れるなどと言う野蛮な事は決してしないのだ。


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