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我輩は影のオーナーである。名を「さちこ」という。
普段は地方都市にある本社社長室の座布団型デスクの上で 瞑想している。


時折、店の方から「視察に来い」との要請がある。面倒くさいことこの上ないが、従業員から献上されたホッケに免じて、行ってやることにしよう。

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2008年10月

2008年10月27日 (月)

被写体の憂鬱

さて、テレビが壊れて暇を持て余した従業員が、再び芸術に意欲を燃やしているようだ。

前回書道は即座に挫折をしたものの、最近はまた別のものに取り組んでいる。

今従業員が熱心に取り組んでいるのは、そう、写真。 しかも携帯電話の付属カメラで撮るという極めて手軽なもの。その手軽さが従業員の心に響くのか、街で変なものを見かけるたびに、パシャリとシャッターを切っては悦に入っている。

それだけなら別に何の問題も無いのだが、従業員は何とこの私まで被写体にしているのである。

このブログに載せている私の肖像なんぞも全て従業員が手ずから撮影したもの。なので文句を言う気はないが、やはりそれでも限度と言うものがある。 しかも従業員は、私が眠っているときや身体を動かしたい時に限って撮影意欲を燃やすのだ。 それでやれ動くなやら、やれさっきのポーズの方がいいやら、やれしっぽの角度を変えてくれやら、いちいち言われたのでは気の休まる暇もない。

この間なども、私が部屋の隅でじっくりと思索を練っているところに突然来て、

「珍しくオーナーが真面目な顔してる!」

などと言いながら私に携帯電話をつき出してきた。 その上もっと目が丸い方がいいだとか、座り方を箱座りに変えてくれだとか、全くもって騒がしい。 従業員の突然の登場で思索も中断されてしまい、気が緩んだところでだんだんと眠気が……

「あ、オーナー!なんでシャッター切った直後にあくびなんてするんですか~!」 

このように、ただの生理現象一つでがたがたとうるさいことこの上ない。

出来るだけ早く、従業員が写真撮影に飽きてくれることを祈るばかりである。

2008年10月25日 (土)

ムードメーカーの崩御

私が夕方の外の見回りを終えて帰ってくると、どうも様子がおかしい。 普段は賑やかすぎるほど賑やかなのに、何故か妙に静かなのだ。 いつも馬鹿笑いを繰り広げている従業員も、哀しげに体育座りをしているばかり。

そういえば、日頃騒がしさの中央で光を放つ物が、今日は不気味に静まり返っている。一体どうしたことだろう。

従業員に駆け寄ってみると、従業員は半ば泣きそうな声でこう言った。

「て、テレビが壊れちゃった……!」

試しに電源を入れてみても、画面はずっと暗いまま。 なのに音声だけはいつもと変わらず、賑やかに響いてくる。

これはテレビではない。これでは最早ラジオだ。 私は元来騒がしいのはあまり好かないので、私にとってはテレビが壊れたのは喜ばしいことだ。 思索や睡眠の妨げになるような雑音も消え、以前よりも過ごしやすくなるだろうと思っていた。

だが。

「あー、テレビが無いと暇で暇でしょうがない! 退屈だからオーナーでも触って遊ぼうかなー。」

結局、従業員がいつも以上にまとわりついてきて、溜息一つつけやしない。 今となっては、一刻も早いテレビの復活を願うばかりである。

2008年10月15日 (水)

ささやかな抵抗

従業員は自転車に乗るのが好きである。

夏の間は暑さに負けて遠出はできなかったが、前には二子玉川や横浜、三鷹や国分寺、一番遠くでは千葉の方まで自転車で足を延ばしていた。

秋も深まり過ごしやすい季節になってきた最近、そろそろ自転車で行楽に行く計画などを立て始めているようだ。

そんなわけで、常連の客と自転車について語り合う機会も多くある。 ある日、常連客がにこにこしながら従業員に語っていた。

「最近オーダーメイドの自転車にすごく興味があるんですよー。 フレームとかだけじゃなくて、サドルとかペダルとか、そんなものまで細かく選べて。 やっぱり自分に合ったフレームだと乗り心地も違うらしくて、もうすごく欲しいんですよー。 だから僕、最近500円玉貯金を始めたんです!それがいっぱいになったら、フルオーダーの自転車に乗ってツーリングに行くんです。いいなあ。楽しみだなあ……。」

その後常連客は、フルオーダーの自転車の構想や、そのオーダーした自転車でどこに行くかなどの展望を延々と従業員に語っていた。

従業員はよほど悔しかったのだろう。常連客が帰るや否や、私に賃上げの交渉を持ち掛けてきた。(無論全力で断った) その後もぶつぶつと文句を言い続ける従業員。

「いいなー、オーダーメイドの自転車……。悔しい。悔し過ぎる。もうこうなったら常連さんが自転車を買うのをどうにかして阻止しなければ!」

ちょっと待て従業員!いくら羨ましくとも、何か物騒なことに手を染めるのは止めてほしい。一体何をたくらんでいるのだ。

「あの常連さんのお釣りには、絶対に500円玉を出さない!!」

そんな従業員のささやかな抵抗は今でも続いている。 尚、この話の数日後に、従業員がいそいそと500円玉貯金箱を購入しているのを目撃してしまった事は、従業員には秘密である。

2008年10月13日 (月)

自由が丘女神祭り

さて、昨日今日と、我が街自由が丘の一大イベントである「自由が丘女神祭り」が盛大に行われた。

街中をあげてワゴンセールや露天が開かれ、各店もセールなどに精を出す。 街の広場などではシャンソンやハワイアンミュージックなどのライブが開かれ、街の至る所から賑やかな声と音楽が聞こえてくる。 フリーマーケットや、少し変わったところでは占いの露天なぞも催され、普段は閑静な自由が丘もこの日ばかりはにぎやかである。

我が店はやや緑が丘寄りに位置しているため、祭りの賑やかさの中心にある訳ではない。 それでも祭りの楽しげな喧騒や賑やかさは伝わってくる。(我が店の近くの銀行の前でもライブが催されていたのだ。)私はそれで満足だ。

従業員はここぞとばかりにセールに向かい、物欲を満たすべく人込みを奔走していたが。(結局欲しいものは迷っているうちに売り切れており、失意の中疲れだけを伴って帰ってきた。徒労というより他ない。)

もし来年女神祭りに訪れる機会があったら、ぜひ我が店に立ち寄ってほしい。 喧騒の中心から少し離れ、祭りの賑やかさを感じながらゆっくりと酒など飲むのも、祭りの楽しみ方の一つである。

ところで、自由が丘「女神」祭りという命名は、いったいどこから来たのだろう。

女神のように優しく自由が丘の街を見守る存在とすると、これはやはり私の偉大さ故に私を讃える祭りが開かれたと考えるのが妥当だろう。

人間も粋なことをするものだ。

駅前のロータリーには何やら女性が立っている銅像なぞあるが、それはきっと何の関係も無いのだろう。きっと。

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